転載) 佐渡市による防波堤封鎖の経緯と、その問題点
以下は http://bouhatei.1616bbs.com/bbs/ で上げられていた質問への投稿ログです。
書きたいことの半分に止めた内容です。
「[49] 佐渡市による防波堤封鎖の経緯と、その問題点 Name:大佐渡汽船 Date:2014/06/21(土) 22:58
はじめまして。
佐渡の防波堤封鎖の発端は、新潟県柏崎港での海難事故です。
2008年10月25日、防波堤で釣りをしていた11人が高波を受けて落水。
更に、救助に当たった消防隊員5人も落水するという事態が発生しました。
人命にかかる惨事は免れたものの、これを重く見た泉田新潟県知事は、2009年1月、日本釣振興会を含めた専門家らによる対策協議会、「港湾施設における釣り問題研究会」を発足。
同年9月、その報告書を受け、「基本、県内全防波堤立ち入り禁止」を決定します。
佐渡市議会が、それに対応し、島内防波堤全面立ち入り禁止措置を決議したのは、2010年春。
実際の防波堤封鎖に要する立ち入り禁止柵設置には、地域と各漁協の判断が必要で、そのため、市の関係者と地域との協議が重ねられていきました。
柵設置に抗議する、こちらに向かって、佐渡市の担当者が、しきりと地域住民の総意だと反論したのが、そのためだったと分かったのは後のことです。
ただし、
防波堤は私物じゃありません。
ですから国費が投入されるし、従って、封鎖を行政行為として行うためには、議会での議決が必須だったわけです。
もっとも、島を出た子供らの帰りを待ちわびる地域住民たちが、何を喜んで、共に遊び場だった防波堤を率先して封鎖できますか?
そこに、佐渡市の誘導があったと、自分は確信してます。
防波堤は誰のものか?
社会ルールの正否は誰が決するのか?
っていうところの認識によって、この問題の捉え方は違ってきます。
例えば、自分は、これまで、防波堤が海岸の延長だという信念を曲げられる理屈に出会ったことがありません。
つまり、防波堤は、事業者の占有物でもなければ、役所の公共物でもない、地域と国民の共有物だってことです。
何故なら、それが波浪害から守っているのは、港内の船舶、漁協施設以上に、周辺地域だから。
そして、それを、より明確にしてるのが、本来、共有地であるべき海岸へ我が勝手にコンクリを流し込み、港湾事業者に占有させるため、膨大な地域、国民の血税が投入され続けてるという実態です。
事業者はもちろん、行政も、地域の頂点に君臨してるんじゃなく、間借り人でしかない。
にも拘らず、それが、しばしば逆転するのは、現代にさえ、納税者よりも徴税者が踏ん反り返えってる、日本の悪習の1つです。
生活圏に有りながら、危険だからと利用が制限管理されるのを容認できるのは、通常、それが実害と直結した欠陥、特殊事情等を孕んでいる場合でしょう。
道路なら陥没、崩落、浸水等々。
それでも行く人は行く。
結局は、そこが自分の慣れ親しんだ生活仕様を守るべき生活圏だからだと思うんです。
だからこそ、イザとなれば救助要請も厭わない。
だって、助けたり、助けられたりしてこその地域だから。
もっとも、最近は、道へ飛び出した子供が車に撥ねられ、瀕死の状態にあっても、「飛び出したのが悪いんだろ?」と、片付けてしまう輩が居そうですが。
行く事が実害と直結しない管理区域が、共有地であるべき海岸へ転用される。
ある日突然、何一つ変わってない場所に立ち入り禁止柵が設置され、「お前は他所へ行け」と命じられる。
そこで自らの生活仕様を守ろうとする管理される側が反発する何処に不思議がありますか?
その反発の本質は、一方に加担するだけで、もう一方には協調しようとさえしない行政の無神経で無礼な偏向管理姿勢にある。
それを強行し、自らの都合を押し付けるだけの行政の何処に社会正義を見て取れますか?
その無神経さで、今度は、世界遺産を寄越せと大騒ぎしてる。
子供のように言い成りになってれば正義なんですか?
補助金命の離島行政に、せめて協調を求めることが不義ですか?
なお、
泉田知事は、2010年6月、封鎖した新潟東港防波堤の試験開放を実施し、現在は有料で開放。
また、この6月20日から、封鎖の切っ掛けとなった柏崎港防波堤で「管理釣り場」と称した有料開放が行われています。
今年初め、この有料開放と、当初の県決定との矛盾を知事に問い合わせたところ、県職員から、「防波堤立ち入り禁止措置は、防波堤自体が釣り人の安全を考慮せずに造られたものであったためで、今後、その点の改善を施しながら、順次、開放ポイントを増やしていく予定」との返信が届きました。
料金徴収係を置く事が改善?
釣り人にすら集る乞食行政が、笑わせんなよ、と。
ちなみに、佐渡での防波堤開放の噂は、一切ありませんし、釣具店が集まっての開放への動きは、まだ、見えてきません。」