新潟日報は去年、北陸新幹線延長による上越新幹線本数削減の動きに対して、日本を代表する観光地である佐渡と新潟市の強い連携が必要だと説いた。
が、その記事中で、佐渡を「奥座敷」呼ばわりした日報の表現を、ガメチンは差別だと断じた。
いみじくも、今回、羽田と直結を目指す新佐渡空港建設案を、自民党新潟県連が否決した根拠がそこに見える。
「奥座敷に玄関を付ける金はやれん。」
佐渡航路という、島民、県民の極めて日常的な生活路を食い物にし、全く裏づけのないまま、事業を肥大化させ続け、県民の重荷でしかないものに作り上げてしまった、最大の犯人は行政である。
その打開策を、島民自ら立ち上げたのが新空港だった。
おい!
それを潰すなら、佐渡汽船も潰せ。
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新潟日報:2月17日付け
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/pref/8970.html
「佐渡―羽田空路構想の初期投資や、県営佐渡空港(現行890メートル)2千メートル化の推進にかかる経費に関し、県が県議会2月定例会に提出する「債務負担行為」議案について、自民党県連は16日、役員会を開き、否決する方針を決めた。自民は県議会で過半数を占めるため、同議案が廃案になるのは確実。泉田裕彦知事の当選を支えた自民が、県の提出議案で反対に回るのは初めてのケースとなる。
否決により、泉田知事が主導する羽田空路構想の実現は当面、困難な情勢となる。」
どうやら熾烈な綱引きがありそうだ。
が、シンプルな見方をすれば、悪徳2000円汽船温存を謀った、阿漕さが佐渡島民蔑視を公にしたとも言えるし、そうなれば、汽船運賃の背後が見えてくる。
それは、また、佐渡航路健全化に、現、汽船解体以外の道がないことを示す。
(佐渡航路健全化掲示板から転載)
2009年の汽船割引大盤振る舞いで、さて2010年は?と期待されている釣り師の方々も少なくないと思いますが、当の汽船も新潟県も、現在まで音沙汰なし。
地元新聞では触れているのかもしれませんが、ここまで伝わって来ません。
まさか、去年の赤字分埋め合わせで、それどころじゃない!なんて事はないんでしょうけど…?
リンクでお世話になっている、佐渡が大好きな渓流師さんは、季節割引が不定期の上に、広告不足で利用できる機会を得られないと仰っていました。
島民、県民の負担に基く上場企業救済のための苦肉の策である季節割強行の言い分が、ここに生じる矛盾によって粉砕されます。
片手間であるという事は、無神経である、と言う事です。
そして、それ故、自覚がない。
物事は、悪化の一途を辿ります。
寺泊、赤泊を結ぶ高速船、「あいびす」の就航直後、団体客の増大を、汽船は誇りました。
本土の観光バスは寺泊まで。
あいびすで運んで島内は地元バスが引き継ぎます。
佐渡にとっては、2重3重の利益増です。
でも、それによる団体客側のメリットは、それに匹敵したか?というと、ガメチンは、そう思いません。
客達は、多少の時間的余裕を代償に、「荷物扱い」された挙句、観光旅行の重要な位置を占める筈の「見物」の1部を奪われます。
それは、佐渡航路を支え続けた日本海を代表する都市、新潟市の風情です。
しかも、大きな問題は、そこではありません。
あいびすの就航は2004年。
それ以降、この「荷物」足る団体客の増大は、汽船経営改善に全く役立てられなかったと言う結果へ結び付けられる事です。
汽船は、何をもって団体客増大を誇ったか?
通常、経営努力に立ち塞がる諸問題に対する1つの改善は、別の改善へ進展させます。
一切の問題解決が1つで片付けられると思わないのは、常識的人間の当たり前の神経です。
しかし、団体客増大が明らかになった年、汽船は何を仄めかしたか。
それは、赤字小木航路の封鎖です。
島民生活路に立ち塞がり、血税負担を当然と言って退ける汽船の次の「改善策」は、島民の足の粉砕でした。
この無神経さは、人間業じゃありません。